極限まで集中し切った状態をアスリートたちは「ゾーンに⼊る」と⾔います。

サンデーアングラーであれ、トーナメントアングラーであれ、難易度が増す⼀⽅のフィールドで常に安定した釣果を求めるのであれば、集中⼒こそがキーになると言えます。具体的には、どれだけ高い集中力を、どれだけ長くキープ出来るか。ポイントに⼊るタイミングに始まり、キャストの⾓度、距離、プレゼンテーションの質に細⼼の注意を払いつつ、ラインを通して伝わってくるほんの僅かな振動を頼りに⽔中に想像を巡らせ、不意のバイトに備える・・・まさに⽇常⽣活では経験し得ない集中状態ではないでしょうか

こうしたアスリートの如く集中し切った状態で釣りに臨むことを可能とする、これこそがZFX（ジーエフエックス）のデザインコンセプトです。集中状態に入っていくためには、アングラーが、その釣りの動作をよりストレスなく、より正確に繰り返せるようセットアップする必要があります。そして、一度集中状態に入ったならば、その集中状態をより長くキープ出来るよう、アングラーには出来るだけ多くの情報を伝達していく必要があります。この２点、つまり、モーションコントロールとリトリーブインフォーメーションの向上こそが ZFX のデザインゴールなのです。

ZFX では、マテリアルごとの特性を再評価し、目的とする釣りのモーションに合わせリカバリースピードを定義。次に、実用強度が保てる範囲内で、情報の伝達性により優れた弾性率の⾼い素材を積極採用し、各ロッドのキャラクターに合わせブランクを設計しました。そして、ビルドはそのブランク特性をフルに引き出すことにフォーカスし、構造はよりシンプルなブランクスルー構造としました。

ZFX は、ゾーンフィッシング(Zone Fishing)を体現(eXperience)するためのロッド。リクリエーションとは一線を画す集中状態を楽しむためのロッドです。

ZS64UL MS(Mid Strolling)は、ノースフォークコンポジットが誇る第三世代の⾼弾性マテリアル、ハイモジュラスカーボンHM G3 を使⽤した6フィート4インチ、モデレイトアクション、ウルトラライトパワーのミドスト専用ロッドです。

開発コンセプトは、シャローからディープまで、4インチまでのソフトベイトで常に「釣れるロール」が出せるよう、ロッドでアングラーをサポートすること。表層と底層で水温の差が大きくなる春先やサーモクラインが形成され中層にベイトフィッシュがサスペンドする秋など、ハイプレッシャーレイクを攻略する上で外せないミドスト。しかし、重さ2グラムに満たないジグヘッドで、寄りどころのない中層をトレースする釣りであるが故、難易度の高い釣りであることに変わりはありません。そうした難しさに高次元で対応し、より細かいタナ調整など、さらにもう１歩、深化するためのロッドとしてデザインしたのがZS64UL MSです。

ブランクは、先代のミドストロッドであるJカスタム2.X SSR64ULをベースとしたもので、これをより軽く強いマテリアルであるHM G3で再設計しました。HM G3を高圧で巻き、カーボンファイバーの密度を上げ、レジン含有率を抑えることにより、素材本来の特性を余すところなく引き出し、高弾性の概念を覆すレベルの「しなやかさ」を実現しました。ガイドは、フロロカーボンであっても、PEであっても遠投が効き、さらに、スラックラインの管理がし易いよう、リングサイズを敢えて大きくし、同時に、総ガイド数を少なくするセッティングを採用。ブランクそのものの振りやすさにガイドの自重が加わり、「オートマチック」と感じさせるレベルまで、理想的なミドストアクションを安定して繰り返すことが出来るようにしました。

ZS64UL MS(Mid Strolling)は、タフ化が進行する日本のハイプレッシャーレイクで、季節を問わず結果を出し続けていくためのミドストロッドです。常に理想的なミドストアクションが出せるよう、ロッドに出来る限り仕事をさせる、この考えから作り上げました。