Blanks (ブランク)

ゲイリー・ルーミスがデザインするブランクを「不思議」と表現する人たちがいます。第一印象として残るのは張りの強さ。しかし、フィールドで使うと、ティップは必要にして十分な繊細さを見せ、バッドはただパワフルなだけでなくしなやか、そして、どこまでも負荷を吸収するような懐の深い粘りを見せる。こうした職人的な調律の妙を多くの人が「不思議」と表現するのです。

この「不思議さ」は偶然の産物ではありません。ゲイリー・ルーミスが40年にわたり情熱を注ぎ込んで来た言わば必然の結果なのです。ゲイリーがブランクをデザインする時、勿論、パワー特性やフレックス・プロファイルにも注意を払います。しかし、それ以上に彼が意識しているのは、負荷の高まりに応じて、スムースにベンドを深めていくテーパーの追従性、つまり「プログレッシブさ(progressive)」です。

ゲイリーのこうしたテーパーに対するこだわりは、彼が愛してやまないスチールヘッド・フィッシングから来ています。水位が下がりきった晩夏のスプーキーなコンディションで、彼は、より多くのスチールをキャッチするため、時として4ポンドラインさえ使います。スチールヘッドのロケットダッシュを経験したことがない人でも、70センチ・オーバーの野生の魚を、押しの強い流れの中から4ポンドラインで捕ると説明すれば、この釣りがどれだけハイレベルな釣りであるか、容易に想像出来るはずです。

この釣りを成立させているブランクの特性こそがプログレッシブ・テーパーなのです。プログレッシブなテーパーなくして、押しの強い流れの中から4ポンドラインで大型魚を捕ることは出来ません。ゲイリーはこうした釣りを日常的に楽しんでいるのです。全ての釣り人がそうであるように、彼もまた、より難しい条件下で、より大きな魚を、より多く釣りたい、と願っています。これこそが彼のブランク作りに対するモチベーションであり、こうした情熱の蓄積があってこそ、あの独特ともいえるしなやかさが作り出されるのです。

ゲイリーのデザイン・フィロソフィーは、彼が作り出す全てのブランクの中に息づいています。ノース・フォーク・コンポジットのブランクは、アメリカ合衆国ワシントン州ウッドランドの工場で、今日も1本、1本職人達の手で作られています。40年にわたり培ってきたブランク作りの知恵と経験を再び結集し、世界中の釣り人にハイ・パフォーマンス・フィッシング・ブランクを提供する。これがノース・フォーク・コンポジットのミッションです。

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